「勤務医として働き続けて、生涯でどのくらい稼げるのだろう」
「開業した場合と比べて、実際にどのくらい差があるのか」
そう気になりながら、今日も激務をこなしている先生がいるとしたら、この記事はあなたのために書きました。
結論から言えば、厚生労働省のデータをもとにした試算では勤務医の生涯年収(40年勤務)は約5億8,000万円です。
一般的な大学卒男性の生涯賃金(約2億8,000万円)と比べると2倍以上の水準ですが、高額な税負担・長時間労働・薄い退職金といった現実を踏まえると、「思ったほど手元に残らない」「この働き方を65歳まで続けられる気がしない」などと感じる先生が多いのも事実です。
本記事では、厚生労働省・独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)・国税庁などの一次資料のみをもとに、勤務医の生涯年収の実態を解説します。
開業医との比較・勤務先別データ・性別・年収を上げる具体的な方法まで、S&Cドクターズキャリアの支援実績も交えてお伝えします。
目次
勤務医の生涯年収の平均はいくら?

まず、基本となる数字を確認しましょう。
勤務医の平均年収は、最新の公的データではどのくらいになっているのでしょうか。
厚生労働省「第24回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」によると、一般病院に勤務する医師の平均年収は約1,461万円(平均給料年額1,306万7,985円+賞与154万2,754円)です。
医師免許取得後、26歳から65歳まで40年間勤務したと仮定すると、生涯年収の目安は以下の通りになります。
| 区分 | 平均年収 | 生涯年収の目安(試算) |
| 勤務医(病院・全経営主体平均) | 約1,461万円 | 約5億8,440万円(40年) |
| 一般労働者(大学卒男性・同一企業型) | ― | 約2億8,000万円(退職金除く・60歳まで) |
出典①:厚生労働省「第24回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告(令和5年実施)」中央社会保険医療協議会、令和5年11月公表 該当ページ:p.298「(24)職種別常勤職員1人平均給料年(度)額等」(一般病院・全体・医師行) URL:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/24_houkoku.html PDF:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/24_houkoku_iryoukikan.pdf
出典②:独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022 ─労働統計加工指標集─」 該当ページ:p.318(本文)・p.321(図21-3)「第21章 生涯賃金など生涯に関する指標」同一企業型・大学卒男性(退職金除く・60歳まで) URL:https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2022/index.html PDF(該当章):https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2022/documents/useful2022_21_p316-361.pdf
※生涯年収の試算は「平均年収×40年」による概算です。
勤務先の経営形態・地域・勤務形態等によって実態は大きく異なります。
勤務医の生涯年収は一般的な大学卒男性(同一企業型)と比べて約2.1倍以上となります。
ただし、この数字はあくまで税引き前の収入です。
高額な所得税・住民税・社会保険料を差し引いた実際の手取りはここから大幅に減少します。
税負担や労働時間を踏まえると、“割に合わない”と感じる勤務医が多いのも事実です。
性別による年収の違い

勤務医の年収は、性別によっても差があります。
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」第7表の医師データ(企業規模計)をもとに年収を算出すると、以下の結果となっています。
| 性別 | 月額給与(きまって支給) | 年間賞与 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
| 男性医師 | 115万4,200円 | 136万5,900円 | 約1,521万6,300円 | 47.8歳 | 9.1年 |
| 女性医師 | 87万5,900円 | 97万2,700円 | 約1,148万3,500円 | 40.7歳 | 5.8年 |
※年収=「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で算出
出典③:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」 職種(特掲)、性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)(第7表)企業規模計(10人以上)・医師の行より当社算出 URL:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?cycle=0&toukei=00450091&tstat=000001011429&tclass1=000001213360&tclass2=000001215880&tclass3=000001215884&tclass4val=0&layout=datalist&stat_infid=000040163747
女性医師の平均年収が男性より低い背景には、育児等による非常勤・時短勤務の選択、平均年齢・勤続年数の差などが複合的に影響していると考えられます。
同一条件・同一勤務形態での賃金格差を直接示すものではありませんが、女性医師がキャリアの継続においてより多くの制約を受けている現実が数字に表れているともいえます。
勤務医と開業医の生涯年収を比較

「このまま勤務医を続けるべきか、開業すべきか」——多くの先生が一度は直面するキャリアの分岐点です。
単純な年収の数字だけで判断すると痛い目を見ることがあるため、構造的な違いも含めて整理します。
年収の比較
厚生労働省「第24回医療経済実態調査(令和5年実施)」p.298「職種別常勤職員1人平均給料年(度)額等」をもとに、病院勤務医と診療所院長の年収を比較すると以下の通りです。
| 区分 | 平均年収 |
| 病院勤務医(医師・前年度) | 約1,461万円 |
| 診療所院長(前年度) | 約2,631万円 |
出典④:厚生労働省「第24回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告(令和5年実施)」(出典①と同じ) 該当ページ:p.298「(24)職種別常勤職員1人平均給料年(度)額等」(一般病院・医師行/診療所・院長行) URL:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/24_houkoku.html PDF:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/24_houkoku_iryoukikan.pdf
診療所院長の年収は病院勤務医の約1.8倍となっています。
ただし、ここで必ず理解しておかなければならないことがあります。
診療所院長の収入には経営者としてのリスク負担が含まれており、以下の費用を自ら賄わなければなりません。
・診療所建築のために借り入れた融資(元本)の返済
・診療所の老朽化に備えた建て替え・修繕費の積立
・病気・休業時の所得補償のための費用(休業すれば収入は激減)
・退職金相当額の積立
出典⑤:厚生労働省「勤務医の給料と開業医の収支差額について」(平成22年度診療報酬改定関連資料) URL:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/iryouhoushu.html
つまり、「開業医=高収入で安心」は単純には成立しないのです。
開業時期別の生涯年収シミュレーション
以下は第24回医療経済実態調査のデータをもとに、S&Cドクターズキャリアが独自に算出した概算試算です。
あくまでも「平均年収×年数」による参考値とご理解ください。
36歳(勤務医10年後)で開業した場合
- 勤務医10年(26〜35歳):1,461万円 × 10年 = 約1億4,610万円
- 開業医39年(36〜74歳):2,631万円 × 39年 = 約10億2,609万円
- 合計(概算):約11億7,219万円
46歳(勤務医20年後)で開業した場合
- 勤務医20年(26〜45歳):1,461万円 × 20年 = 約2億9,220万円
- 開業医29年(46〜74歳):2,631万円 × 29年 = 約7億6,299万円
- 合計(概算):約10億5,519万円
56歳(勤務医30年後)で開業した場合
- 勤務医30年(26〜55歳):1,461万円 × 30年 = 約4億3,830万円
- 開業医19年(56〜74歳):2,631万円 × 19年 = 約4億9,989万円
- 合計(概算):約9億3,819万円
早期開業ほど生涯年収は高くなる傾向があります。
ただし開業には経営力・資金準備・人材確保・リスク管理が必要であり、年収だけで開業の判断をすることは危険です。
なお、実際には人件費・設備投資・融資返済・法人内部留保等を考慮すると、個人の可処分所得とは大きく異なります。
➡ 関連記事: 医師の転職を成功させる方法|完全ガイド
勤務先別の勤務医年収ランキング

「どこで働くか」によっても、勤務医の年収は大きく変わります。
厚生労働省「第24回医療経済実態調査(令和5年実施)」p.296〜298「職種別常勤職員1人平均給料年(度)額等」より、一般病院の勤務先別・医師年収(前年度)を整理しました。
勤務先別の医師年収(一般病院・前年度)
| 経営主体 | 平均給料年額① | 賞与② | 年収合計①+② |
| 個人 | 17,470,241円 | 0円 | 約1,703万円 |
| 医療法人 | 14,492,557円 | 492,410円 | 約1,498万円 |
| その他(学校法人等) | 13,401,061円 | 1,229,773円 | 約1,463万円 |
| 公立 | 12,411,192円 | 2,146,224円 | 約1,456万円 |
| 国立 | 11,482,676円 | 2,618,653円 | 約1,410万円 |
| 社会保険関係法人 | 10,243,153円 | 2,581,154円 | 約1,282万円 |
| 全体平均 | 13,067,985円 | 1,542,754円 | 約1,461万円 |
出典⑥:厚生労働省「第24回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告(令和5年実施)」(出典①と同じ) 該当ページ:pp.296〜298「(24)職種別常勤職員1人平均給料年(度)額等」(一般病院 開設者別・集計1・医師行) PDF:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/24_houkoku_iryoukikan.pdf
なぜ経営主体によって年収差が生まれるのか
医療法人(民間病院)が高い主な理由は、診療報酬への依存度が高く患者獲得競争が激しいため、優秀な医師の確保・定着を目的に給与水準を高めに設定していることが挙げられます。
当直・時間外対応への手当が充実しているケースも多くあります。
一方、国立・社会保険関係法人が相対的に低い背景には、公務員や準公務員としての安定した身分保障・退職金・福利厚生が充実しており、給与以外の待遇で補完されていることがあります。
また大学病院勤務は研究・教育機会やキャリア形成のメリットが大きいため、給与水準が低くても選ばれる傾向があります。
個人立が最も高いのは、院長として経営に直接携わっており、給与に経営者としての対価が含まれているためです。
勤務医としての純粋な給与水準とは性質が異なる点に注意が必要です。
転職で年収を上げたい場合、医療法人(民間病院)や医師不足地域への移動が最も即効性の高い選択肢となります。
勤務医の年収が「割に合わない」といわれる理由

「高収入のはずなのに、実感が湧かない」——こう感じている先生は、決して少なくありません。
その背景には、年収の額面からは見えない4つの構造的な問題があります。
① 所得税・住民税が高額で手取りが大幅に減少する
勤務医のように年収が高くなると、所得税の適用税率が高い区分に達します。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 63万6,000円 |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 153万6,000円 |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 279万6,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 479万6,000円 |
出典⑦:国税庁「所得税の税率(No.2260)」 URL:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
たとえば年収1,500万円の勤務医の場合、給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除等を差し引いた課税所得は約1,090万円となり、所得税は約207万円、住民税は約109万円、社会保険料は約165万円となります。
控除の合計が約480万円に達するため、実質的な手取りは1,000万円台前半になるケースが多くなります。
② 長時間労働のため時給換算では割安になりやすい
令和元年度の厚生労働科学研究によると、病院・常勤勤務医のうち週60時間以上勤務する割合は男性41%・女性28%に達しています。
出典⑧:厚生労働省「第9回 医師の働き方改革の推進に関する検討会 参考資料3」令和2年9月30日 該当ページ:pp.1–3(令和元年度厚生労働科学研究「医師の専門性を考慮した勤務実態を踏まえた需給等に関する研究」結果より) URL:https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000677264.pdf
週60時間勤務(年間実労働約3,120時間)で年収1,500万円とした場合の時給換算は約4,800円です。
高度な専門性・資格取得コスト・命に関わる責任の重さ、当直・オンコールの負担や訴訟リスクなどを考えると、「本当に割に合っているのか」と感じる勤務医も少なくありません。
③ 退職金が医局異動のたびにリセットされやすい
多くの勤務医は医局人事によって複数の病院を異動するキャリアを歩みます。
病院を移るたびに勤続年数の算定がリセットされるため、定年まで医師として働き続けても、退職金が一般企業の会社員と同水準かそれ以下になるケースが少なくありません。
④ 急患・当直・オンコールによる心身の負担
患者の命を預かる仕事の性質上、深夜の急変対応・当直・オンコールは避けられません。
経済的な対価が年収に反映されているとしても、こうした勤務実態が「高収入でも割に合わない」と感じる要因となっています。
勤務医が生涯年収を上げる方法

「現状を変えたい」と感じているなら、選択肢は思っている以上にあります。
収入を増やす方法と、税負担を適正化する方法の両軸で取り組むことが、生涯年収を最大化するポイントです。
① 転職で年収アップを狙う【最も即効性が高い】
勤務医が生涯年収を増やす方法として最も即効性が高いのが転職です。
同じ経験年数でも経営主体によって年収は約220万円の差(医療法人1,498万円vs社会保険関係法人1,282万円)があります。
40年間の累積では約8,800万円の差になる計算です。
S&Cドクターズキャリアが把握している年収レンジ(支援実績より)
| エリア | 平均的な年収レンジ | 高年収実績 |
| 東京 | 1,800万〜2,000万円 | 3,000万円 |
| 埼玉 | 1,900万〜2,350万円 | 3,300万円 |
| 神奈川 | 1,800万〜2,100万円 | 3,000万円 |
➡ 関連記事: 医師の転職に最適な時期はいつ?成功するスケジュールと準備のポイントを解説
▼S&Cドクターズキャリアの転職事例
40代後半・男性・泌尿器科医|「収入倍増を実現」
収入倍増を目標に、インセンティブ還元が多い訪問診療クリニックへ転職。
自由診療は不要というご意向を踏まえた提案を行い、わずか1年で院長に抜擢。
3年でのれん分けを実現し、年収は2倍以上になった。
「訪問診療は当初全く考えていませんでした。ステップアップが見込める求人を紹介していただき感謝しています」
60代後半・男性・内科医|「相談から3週間で新天地へ」
病棟閉鎖によるリストラ後、1ヶ月以内の転職を希望。通勤圏の全老健と直接交渉し、1週間で複数のオファーを獲得。
相談からわずか3週間で入職が決まった。
年収は2,400万円から2,500万円にアップ。
「まさか相談から3週間で決まるとは。夢のようなスピード感でした」
50代半ば・男性・小児科医|「オンコールゼロ・年収アップ・部長就任」
2日に1回のオンコール対応で体力・精神的に限界を感じ転職を決意。
オンコール対応を大学医局に委ねている専門病院を提案し、部長職と年収1,800万円→2,000万円へのアップを同時に実現。
「通勤距離は増えたが、オンコールもなくなり安らげる時間が増えた」
② アルバイト・非常勤の掛け持ちで収入を積み上げる
常勤先の収入に加え、週末・休日を活用してアルバイトや非常勤を掛け持ちする方法も有効です。
常勤先とは異なる医療現場を経験することでスキルアップにもつながります。
複数のアルバイトを組み合わせることで年収2,000万円以上を実現している勤務医も存在します。
③ 専門医資格・希少スキルの取得でキャリア価値を高める
専門医資格や内視鏡・IVRといった特定のスキルの取得は、転職時の条件交渉において強力な材料になります。
特に複数の診療領域に対応できる医師は、高齢化が進む現在において市場価値が高まっています。
④ 節税・資産運用で手取りを最大化する
年収が高い勤務医ほど、節税の効果は大きくなります。
代表的な方法は以下の通りです。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)への加入で所得控除を受けながら老後資産を形成
・NISA制度を活用した資産運用(運用益が非課税)
・一定額以上の業務関連経費がある場合の特定支出控除の活用
➡ 関連記事: 医師の企業転職ガイド|年収・職種を徹底比較
働き方改革と勤務医の年収への影響
2024年4月より、医師にも時間外労働の上限規制が適用されました(A水準:年960時間)。
この「医師の働き方改革」は、勤務医の年収と労働環境の両面に変化をもたらしています。
これまで慣例的に行われてきた「宿日直」の一部が正式な時間外労働として整理されつつあります。
その結果、残業代の支給が適正化されて年収が増える先生がいる一方、上限規制により時間外手当が削減されるケースも生じています。
勤務先の規則や処遇が変わりつつある今は、現在の収入水準が本当に適切かどうかを見直す好機ともいえます。
転職市場においても「当直なし」「オンコールなし」を前提にした求人が増加傾向にあり、以前よりも条件交渉の余地が広がっています。
よくある質問(FAQ)
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Q1. 勤務医の生涯年収はいくらですか?
A. 厚生労働省「第24回医療経済実態調査(令和5年実施)」p.298をもとにすると、病院勤務医の平均年収は約1,461万円です。
26歳から65歳まで40年間勤務した場合の生涯年収の目安は約5億8,440万円となります。
ただしこれは税引き前の概算であり、勤務先・地域・勤務形態等によって実態は大きく異なります。
Q2. 勤務医と開業医の生涯年収はいくらですか?
A. 同調査p.298によると、診療所院長の平均年収は約2,631万円で、病院勤務医(約1,461万円)の約1.8倍となっています。
36歳で開業した場合の生涯年収は約11.7億円に達する試算になりますが、院長の収入には経営リスク・融資返済・設備投資・退職金積立等の費用が含まれるため、単純な比較には注意が必要です。
Q3. 経営主体によって年収はどれだけ違いますか?
A. 同調査pp.296〜298によると、最も高い個人立(約1,703万円)と最も低い社会保険関係法人(約1,282万円)では年収差が約420万円あります。
40年間の累積では約1億6,800万円の差になる計算です。
民間病院(医療法人)は約1,498万円で、転職による年収アップを狙いやすい経営主体です。
Q4. 勤務医の手取りはいくらですか?
A. 年収1,500万円の勤務医の場合、課税所得は約1,090万円となり、所得税(約207万円)・住民税(約109万円)・社会保険料(約165万円)を合わせた控除額は約480万円に達します。
実質的な手取りは1,000万円台前半になるケースが多くなります。
Q5. 転職で年収はどのくらい上がりますか?
A. S&Cドクターズキャリアの支援実績では、東京エリアで最高3,000万円、埼玉で3,300万円の成約事例があります。
現職の経営形態・地域・勤務形態によって伸び幅は大きく異なりますが、転職が年収アップの最も直接的な手段であることは確かです。
具体的には、業務内容(例:外来クリニックより訪問診療)、ポジション(院長・管理職・経営ポジション)、インセンティブ(オペ、外来数、看取り、受け持ち患者数等)設計、高需要エリアといった要素で年収を挙げることができます。
Q6. 女性医師の生涯年収は男性と比べてどのくらい違いますか?
A. 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(第7表)によると、男性医師の平均年収は約1,521万6,000円、女性医師は約1,148万4,000円で、約373万円の差があります。
ただしこの差には、育児等による非常勤・時短勤務の選択、平均年齢・勤続年数の違いが影響しており、同一条件での差を示すものではありません。
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まとめ|勤務医の生涯年収を上げる鍵は「転職」にある
ここまで、勤務医の生涯年収について厚生労働省などの一次資料をもとに解説してきました。
額面の大きさだけでなく、税負担・長時間労働・退職金の少なさといった構造的な問題を踏まえると、「高収入でも手元に残りにくい」という実態が見えてきます。
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
・勤務医の生涯年収(40年試算)は約5億8,440万円(第24回医療経済実態調査 p.298)
・男性医師の平均年収は約1,521万6,000円、女性医師は約1,148万4,000円(令和5年賃金構造基本統計調査 第7表)
・診療所院長の平均年収は約2,631万円で勤務医の約1.8倍。36歳開業なら生涯年収は約11.7億円の試算
・勤務先別では個人立が最高水準(約1,703万円)、民間医療法人は約1,498万円と高水準
・所得税・長時間労働・退職金の少なさから「割に合わない」と感じる勤務医は多い
・年収1,500万円の手取りは控除約480万円で1,000万円台前半になるケースが多い
・生涯年収を上げる最善策は転職。民間医療法人・地方・訪問診療への転職で大幅アップの実績多数
・2024年の働き方改革施行を機に、現在の年収・勤務条件を見直す機会が増えている
S&Cドクターズキャリアでは、転職を急いでいない先生のご相談も積極的にお受けしています。
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この記事の監修者
渡邊 崇(わたなべ・たかし) 株式会社S&C 代表取締役 / S&Cドクターズキャリア 代表コンサルタント
国内大手メディア(報道)、大手不動産(経営企画・営業)、外資系メディア(報道・イベント主催)を経て、大手総合人材会社で医師・看護師紹介事業の営業責任者を務める。2016年より医師紹介事業・高度技能外国人人材紹介事業を立ち上げ、取締役・専務取締役を歴任。2019年より現職。これまで医師の転職・非常勤支援を1,000人以上、採用を支援した医療機関は1,000施設以上に上る。求人票に載らない条件交渉・非公開ポジションの獲得を強みとし、医師一人ひとりのキャリアに寄り添ったコンサルティングを提供している。